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2015/07/31

ワンダーリューキュー流ビジネス対談『ワン談』

映像界のラオウが語る、沖縄と福岡の優位性とは!?

 

今年もこの季節がやってきた。

コワイハナシの制作だ。沖縄と福岡、映像作りにかける思いは一緒。

最高に面白い作品を生み出すにはどうしたらいいか。

ワンダーの社外取締役でもある空気株式会社江口会長とワンダーリューキュー社長の

鶴田が語り合った。

 

3回やって初めて分かる。

鶴:ドラマ(オキナワノコワイハナシ2015)お疲れ様でした。

江:お疲れ様でした。本当にありがとうございました。

鶴:去年も作って、2年目で違いはありましたか?

江:1年目にあんなことになってしまい・・。良くも悪くも(笑)

鶴:(笑)怖いのが最初の30秒だけっていう。

江:そこから山田(優樹=プロデューサー)さんとかからも色々ゾンビ映画とか紹介して

もらって見て、今年は純粋にホラー部分を楽しめたっていうか。よくよく見てみるとホラーって手法とかもの凄い勉強になる。

間を作って、引っ張って、じらしてとかあるいは視聴者が思っているのを裏切ってとか、ものすごい勉強になりました。

鶴:去年は、ワンダーで制作が決定したあとに、江口さんから「自分の中にホラーがないことに気づいたから、怖いのはやめた」って言われたんですよ。焦りました(笑)

江:そうそう(笑)

鶴:結果、あれ(前作=「チエコの霊」)はあれで良くて!twitterの反応が凄く良かったですね。

江:意外とみんなね、怖い話かと思ったけどウルウルみたいな。

鶴:AmazonでDVDが売っていて、レビューもいいこと書いてありましたよ。

江:Amazonで売っているんだ!買おう!

鶴:できれば3回やりたいですね。3つ1セットにして。

江:何でもそうなんだけど、3回やって初めてわかるっていうか。CMも最初やった2本は酷いもので。

鶴:えー!?

江:3回やるとなんとなくわかるっていう。

 

そもそも・・南の島好き♪

鶴:コワイハナシもそうなんですが、ワンダーがKOO-KIと色々やれるってことは僕らにとってはありがたいんですけど。

そもそもなんで沖縄に関心を寄せてくれたのかが知りたいです。

江:凄いベースの話をすると・・・そもそも南の島好き(笑)

鶴:江口さんが?ハワイもそうですか。

江:そうそう。ワンダーと一緒にやるようになる前から旅行で来てたし。沖縄で撮影する仕事は基本的に断らない。(笑)

鶴:やっぱ沖縄は恵まれているんだなー。

江:それと「琉神マブヤー」が凄い気になっていた。

鶴:僕らとやる前から?

江:前から。最初に接触したのはJTAの機体に琉神マブヤーがプリントされているのをみて、ポケモンジェットは見たことあるけど、琉神マブヤージェットを見た時に沖縄の地元のヒーローがこんなことになるんだーと思って。

ちょこちょこ調べたりしてて、でも核心が分からなくて、作っている人に会いたいなと思っていたんですけど。

鶴:まさに山田さんの仕事。

江:たまたま鶴さんからウチの木綿に仕事の依頼があって。木綿が「沖縄のワンダーっていう会社が異常に面白い」って。「絶対会いに行った方が良い」って言われて。

鶴:(笑)なるほど。その後、うちの社員を江口さんのところにインターンで送って。

江:そうそう来て、あっちゃこっちゃ連れて行きましたよ。

一番最初に(インターンに行った、ワンダーの)七星に会った時にその場でCMを見せてもらって、思ったより、すごく出来が良くて。

出来が良いっていうのは、ちゃんと整っているというだけじゃなくて、しっかり面白いなって。

僕があまりにも沖縄の事を知らなかっただけなんだけど、意外とクリエイティブがあるんだなーって。ますます知りたくなった。

DSC03318

 

入口は何でもいい! 遊びに来てよ

鶴:僕らは沖縄でやっているけど、基本商圏は沖縄っていう考えだったんですが、福岡に立脚している江口さんや空気の社員の方に触れて、東京の仕事をしていることを聞いて、エリアは関係ないっていう発想を持つようになりました。

沖縄って結構恵まれてて、空気も関心持ってくれたし、ASOBISYSTEMも沖縄のワンダー面白いって思ってくれたり、僕らのスキルというよりもエリアに優位性があって、これは利用した方が良いと思ってます。

江:大いに利用した方がいいですね。めちゃくちゃ大きい優位性だから。

福岡に行きたいって言う人も凄い多いので、「だったら仕事しましょうよ!」って。

入口は何でもいいと思っていて、逆に言うと入口がとにかく広ければ、いろんな人や仕事に接触できて、その中でいいものが生まれる確率は上がるわけだから。

 

あの面白いものを作っているのが福岡なの!?

鶴:福岡と東京で仕事していて不便なことはありますか?

江:不便なことはいっぱいありますよ。だんだんしんどくなってきて、特に移動が。

鶴:移動はありますね。

江:まぁ慣れてはくるんだけど。

鶴:でも頑なに東京に支店とか作らないですよね。

江:半分意地になっているところで、同じ面白さのものが作れるんだったら東京にいるっていうものよりも、この面白いものを作っているのが福岡なの!?っていうとさらに価値が生まれるっていう。

鶴:オリンピックの時の取りあげられ方も「実は福岡なんだ」っていうのは大きかったですよね。

江:そこに驚きがあるからね。

kooki

【東京2020オリンピック・パラリンピック国際招致PR映像】

http://www.koo-ki.co.jp/archives/whatsnew/4525

 

鶴:ワンダーもそこを目指さないといけないですね。

江:そこは絶対良いと思います。沖縄は福岡以上に場所の特異性が高いわけだから。

福岡なんて外国人の人は地名すら知らないですよ。沖縄は海外の人たちも知っている。

福岡発というよりも沖縄発世界の方が皆腑に落ちるはずなんですよ。

 

江:広告っていうことでいうと、沖縄のグローバル企業はないんですか?

鶴:あえて言えば、沖縄県ですよね。観光誘客とか。

江:県っていうグローバ企業があるとして、本当にある効果が世界で認められるとしたら、バジェットってもうちょっと上がってくる気がしていて。

これも経済の話だから、結局マーケットのパイが小さい業種に関しては広告にもそんなにお金が使えないわけから、マーケットが世界というものはバジェットが上がってくる。

あとは、目の前で実証してみることが大切だと思っていて、そのためにコワイハナシみたいなドラマを実験的にやってみたりとか、何かの仕事で沖縄意外で話題になって、全国的に取り上げられて、その結果その企業に何かしらのメリットが生まれるっていう事例をいくつか目の前でやってあげると変わっていくんじゃないかな。

鶴:空気はその事例がやぱり豊富で、それが武器になって次につながっていますね。

江:18年やってるからね。

 

鶴:ここ最近も凄いですよね。やっていることが必ずニュースになっている。

江:あまりしょぼい話もしたくないんだけど。たまたまっていうかね。ずーとやってきたことが僕らのカタログ(宣材)になっているから、それを見た人が次、仕事を発注するっていうその繰り返しでしかないから。ほんとたまたまだよね。

鶴:あと、「ニュースになることを狙え」って江口さんが最近は強く仰りますよね?

江:普通のTVCMを見てても通用しない。

ある商品があって、タレントが出て良いよっていくらテレビで叫んだとしても人々はネットでコメントを見て決めるんだよねってなった時、今までの方法論は意味がなくなってきちゃうじゃないかなって。

ちゃんとネットで話題にしていけるっていうことこそが、これからの広告には外せない要素だから。

テレビでやるときも、イベントやるときもネットに話題になることを考えるし、ただで宣伝してくれるわけだから普通にやるよりも効果が3倍、4倍になる。

これにはポイントがあって、ウソの付き方が難しいっていうか、いい嘘をつかなきゃいけない、騙されてうれしいとか、楽しい嘘。

 

神スイング!の誕生秘話

鶴:ネットで取り上げる事を意識した時にどうしていますか?

TOYOTAのCMもネットで「神スイング」が取り上げられていましたけど、あれってたまたまですか?

江:「神スイング」って名前はネットの住民たちが勝手につけてくれて、それで話題が加速したんだけど。

鶴:ラストに彼女がホームラン級の当たりを打つじゃないですか、あそこが最高の見せ場で話題のカットなんですけど、あれは当初からの狙いですか?

江:まぁ最高の見せ場なんですけど。面白いのが、ラストとトップバッターの女の子は最初の予定では逆だったんですよ。

オーディションとかやって見比べて。でも現場に入って撮影の前日に皆の練習風景を見て、変えてみようかなって。

こっちの子の方が4番バッターぽいなと、もう一人の子がどっちかっていうと華奢で。野球の監督と一緒なんだよね。

試合の前日に打順変えてみようかなって(笑)それがドンぴしゃはまったっていう。

 

【TOYOTA G’s Baseball Party】 https://youtu.be/A1IWlba8NrA

 

鶴:あそこで全部持って行きますもんね。

江:そう考えると、どう拡散するかのいくつかポイントがあるのはあるんだけど、一番大切で外せないのが「面白いかどうか」でネットが意外と信じられるメディアだなって思うのは、面白ければ皆は話題にしたいという、人間にはその本能があるんだなーって。

皆面白いものを知ると人に伝えたくなる。そんな本能を刺激できる本当に面白いものを作れれば拡散しないことはないなって。

本当に面白いものが話題になるっていう良い時代ですよ。

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アジアでウケる映画・ドラマが作れる予感

鶴:あとは、今後沖縄でやってみたいこと、やったらというアドバイスとか。

江:個人的にはやっぱり最初からやりたい項目の一つにオリジナル映画、ドラマですね。

琉神マブヤーの中心人物、沖縄のドラマの中心人物である山田さんを紹介してもらって、話せば話す程エネルギーが凄いなって思って。

東京で作られる映画やドラマとはまた違うものがこっちではできそうで、こっちで作った方が中国とかでうける気がする。それができたら最高。

鶴:アジア諸国との距離的な優位性がありますしね。

江:東京の仕事の良し悪しはあるけど、どうでもいいノイズがあるんですよ。

お金が集まるから色んな人が色んなことを言う。

これじゃなかなか面白いもの作れないよなっていう局面が多々ある。

 

鶴:ワンダーもまだ結構色んなことができ始めて、コンテンツも今年は1つ立ち上げたいなと。

江:鶴さんは「ちんこすこう」が凄いから、あの鶴さんの初速の速さみたいなものを伸び伸びといかせる環境作りをした方がいいと思う。

鶴:あれも発売して9年目かな。結構売れ行きが落ちてないんですよ。

江:確かに修学旅行で女子高生が買うよね。買って帰って冷静になって、開けてみるとこれは親には渡せないなってなるでしょうね(笑)

鶴:怒られたってツイートが多いんですよ(笑)お土産はやはりコミュニケーションツールです。あげた時の反応とか、その商品のことをネットに上げたいかどうかが大事。

自分で食べるものじゃないし、味を気にするものでもない。けど実は味には相当こだわってるんですけどね。

江:失礼を承知で言うと、ちんすこうの違いはあまりわらないけど、「ちんこすこう」はそこにストーリーがある。

鶴:「ちんこすこう」はまさにネット時代の商品で、ネットのおかげで拡散もするし、昔はエロ本とかスポーツ新聞しか取材に来なかったけど、ネットが許して次にラジオが来て、最近はベネッセのたまごクラブが子宝商品として取り上げてくれたりしています。

江:こじつけも甚だしいけど(笑)

鶴:ちゃんと沖縄の神社で、製造に使用する金型に子宝祈願もちゃんとしているんですよ!

ネットにその様子の写真もアップしています。

江:嘘ついてないところが大切だね。

 

ちんこすこう

【子宝ちんこすこう】

いい加減さを楽しむ努力

江:コワイハナシを2回目やらせてもらったりして、俺の中で決めていることがあって、いい意味でのいい加減さを楽しむというか。

そこを鍛えてもらっているつもりでいます。外国での撮影をするといい意味でいい加減なんですよ。アメリカとかもヨーロッパでもそう。

日本はちゃんとしているなーってそのたびに感じるんだけど、グローバルにみると東京はちゃんとし過ぎている。

金がないならそこをどうするかっていうと、いい手抜きなんですよ。ここは別に抜いたっていいじゃんって。

その感覚を忘れちゃダメだなって。そこをちゃんと向きあって鍛えてもらっているなって感じ。

鶴:沖縄だと、今回も撮影した動画消しちゃったりして(笑)

江:そうそう!あれは東京だと大騒ぎ!(笑)

鶴:動画をよく調べてみたら、無くなってたっていう(笑)あれは、ウチの責任ですね。

江:それでも騒がないで、他でなんとかなっているので。

コワイハナシのシーンでいうとヒューマンアカデミーで撮った警備員。レッスンスタジオなので鏡があって、カメラマンが写っちゃうなと。

どうしようかなっと思って、カメラマンを警備員にしちゃえって。そうすると警備員が来てる感じになると。

で、カメラを持っているのがばれちゃうから、カメラのところに懐中電灯持たせたら光で見えなくなるんじゃって考えて、出来上がりをみたら、みごとにうまくいっていて。

あれをちゃんとやろうと思うとCGで消し込もうとする。

鶴:東京だとできちゃうからね。

江:でもそうやってやると、どんどんお金がかかっちゃう。お金で解決しない為にどうしたらいいかって。

むしろ演出的には良くなったし。金をかけるんじゃなくて工夫して、いい意味で雑にやると意外と瓢箪から駒が出たりするから。面白いですよね。

鶴:なるほど。

江:諸見も特殊メイクやってね(笑)。ワンダーのメンバーもすごいよね。

鶴:3分の1の人員はその期間ドラマに取られちゃいます。好きだから熱中しちゃうんですよ。

また今年も少しずつ仕事も増えているので、引き続き宜しくお願い致します。

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<鶴田の感想>

今や「映像界のラオウ」と称される江口さんですが、オモシロイものに対するこだわりがハンパなく毎回いろいろな刺激をもらいまくりです。

ワンダーが、世界レベルで活躍する空気に追いつくのはまだまだ先ですが、沖縄でも負けずにやろうと心に決めた、クロスメディア界のジャギこと鶴田なのでありました。